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『毎日少しずつ進む話。』(5)

 背の高い彼は隣の私に向き直ると、人差し指でトイレの奥の方を指差した。私が振り向いて、奥を覗くと、男性用小便器がずらりと並んでいた。
 すぐには何のことか分からなかった。なぜ女子トイレに男性用が・・・、と頭を振った。と、次の瞬間、はっとした。間違えて男子トイレに入ったのは私である、ということにようやく気がついたのだ。体中の血液が、顔に集まったように、頬が火照り、あたふたし、髪をくしゃくしゃと掻きむしった。

「ごめんなさい!」

と、背の高い彼に叫んだ。彼は、面白い生物でも見るような目つきで私を見下ろし、

「さては酔っ払い?酒くせー。」

と、くくく、と笑った。私は、一目散にトイレを後にした。
息を切らして乗った電車に、彼も乗ったようだった。

 家の近くのA駅に降りると、2両前方から、背の高い彼が降りるのが見えた。私は出来るだけ彼との距離をとりながら、彼が振り返りませんように、と祈りながら歩いた。ひたひたと足音まで忍ばせて。祈りが通じたのかどうかは分からないが、改札を出る頃には、もう彼の姿は見えなかった。
 私はこうして規雄と出会った。
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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2006/05/08(月) 22:34:36|
  2. 連載
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

こんにちは!

タイトル通り毎日進んでるんですね!
続き楽しみです♪
  1. 2006/05/10(水) 03:10:15 |
  2. URL |
  3. KING MONKEY #-
  4. [ 編集]

KING MONKEYさんへ

KING MONKEYさん、コメントありがとうございます。
しばらくの間、こちらの話の続きは中断します。
短い話をきちっと書ききれるようになりたいな・・・と思ったものですから・・・。
今後ともよろしくおねがいします。
KING MONKEYさんも新連載、がんばってくださいね、楽しみにしてます。
  1. 2006/05/10(水) 23:06:07 |
  2. URL |
  3. Neutron #-
  4. [ 編集]

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Neutron(ニュートロン)といいます。

お立ち寄りいただきありがとうございます。
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自分の考えていることや考え方が
皆さんに届いて、共感していただいたり、
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と思っています。
まずは、とりあえず書いてみよう!と思い始めたブログです。
まだまだ未熟ですが・・・。



少しずつですが書き溜めてます。
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